ふるさと納税のワンストップ特例とは?流れとメリットデメリット

ふるさと納税は2015年からは確定申告をしないで済むワンストップ特例制度がはじまり、減額される税金の限度額が2倍になったこともあって、サラリーマンのようにふだん確定申告をしない人でも利用する人が増えています。

ここではワンストップ特例制度の仕組みや手続きの流れ、利用するメリットデメリットについてまとめてみました。これからふるさと納税をしてみたい人の参考になればと思います。

その前に、そもそもふるさと納税の仕組みがよくわかっていないという方は、こちらの記事で詳しく解説しましたので、ぜひお読み下さい。

関連記事>>>ふるさと納税の仕組みを図解。節税になるの?損することもある?

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ふるさと納税のワンストップ特例とは?

ふるさと納税は好きな自治体、応援したいまちに寄附をすると、ご当地の食材など御礼の品をいただけるうえに、寄附金額から2,000円を差し引いた金額を税金から減額してもらえるおトクなしくみです。

ふるさと納税は2008年から導入された制度ですが、確定申告をすることが利用の条件だったこともあって、長く知る人ぞ知る地味な制度でした。

そこで2015年に総務省は、寄付金控除の限度額を2倍にしてワンストップ特例制度を設けるというテコ入れをしました。テレビなどのメディアで何回も取り上げられたこともあって、ふるさと納税制度に多くの人が興味をもつようになりました。

あらためてふるさと納税という制度の仕組みを確認しておくと、好きな自治体を選んで寄附をすると、自治体の数や寄附の回数にかかわらず、一定の限度額の範囲で、寄附金額から2,000円を差し引いた額が、所得税と住民税で減額される(これを寄付金控除といいます)という制度です。

自治体が寄附金を獲得するために、その地域の魅力的な物産などを「御礼の品」として寄附してくれた人にお返しするようになって、ふるさと納税は2,000円の自己負担でいろいろな品物が手に入るおトクな制度として認知されるようになりました。

2015年以前は、ふるさと納税で寄附金控除を受けるには、確定申告をすることが条件となっていました。多くのサラリーマンは会社の年末調整で納税手続きが完了してしまうので、確定申告をすることがある種のハードルとなって、ふるさと納税はそれほど広がりをもつことはありませんでした。

でもワンストップ特例を使うと、ふるさと納税をした翌年に支払う住民税が(寄附金額-2,000円)安くなります。寄附先の自治体が5つ以内であれば、何回寄附をしても一定の限度額の範囲で、確定申告しないで利用することができます。

では、どのような手続きでワンストップ特例制度は利用できるでしょうか。次に、手続きの流れをみていきましょう。

一定の限度額の計算方法について正確に知りたい方は、こちらの記事で詳しく書いていますので、ぜひお読み下さい。

関連記事>>>ふるさと納税の限度額の計算はいつの年収で?詳細な方法は?

ふるさと納税 ワンストップの流れ

ワンストップ特例制度の手続きの流れは

自治体を選んで寄附

寄附毎に寄附先自治体に「ワンストップ特例申請書(正式名称は寄附金税額控除に係る申告特例申請書)」を必要書類と合わせて郵送

これで完了です。

ワンストップ特例を利用するには3つの条件があります。

  • 寄附先の自治体は5つ以内
  • 確定申告はしない
  • 翌年の1月10日までに寄附先の自治体に書類を提出する

まずこの上2つの条件を満たすことを確認しましょう。

ワンストップ特例を利用するつもりでふるさと納税をはじめたあとで、寄附先が6つ以上になったり、確定申告(住民税だけの場合も含め)しなければいけないことがあるかもしれません。

その場合は、確定申告をすればキチンと手続きができます。なので、ワンストップ特例の利用は気軽にはじめてもかまわないと思います。

細かい流れをみていきましょう。

寄附する自治体を選んで寄附の申し込みをします

「ふるさと納税」で検索すると、ふるさと納税ポータルサイトがいくつも表示されます。ポータルサイトでは、寄附する自治体を選びやすいように、各サイトでいろいろな工夫をしています。ポータルサイト毎で寄付できる自治体が異なりますので、いろいろ見てみるといいと思います。

寄附先を選んで申し込んだ後の手続きは、自治体によって違います。

ポータルサイトのウェブサイトで決済まで完結できる自治体もあるし、寄附の申込後に自治体から送ってくる書類で正式な申し込みをする自治体もあります。

寄附の支払いは郵便振替、カードなどでの決済があります。楽天市場では楽天ポイントが寄附に使えますし、Yahoo!ふるさと納税ではTポイントで寄附できます。

ワンストップ特例申請書を寄附先の自治体に郵送します

寄附をすると、寄附先の自治体から「寄附金受領証明書」と「ワンストップ特例申請書」をセットで郵送してきます。自治体によっていつごろ送ってくるかはまちまちですが、寄附してから2ヶ月ほどかかることが多いようです。

寄附のタイミングが年末近くだったりすると、翌年の1月10日が期限の「ワンストップ特例申請書」の提出が間に合いません。時間がないときはポータルサイトからも用紙をダウンロードできます。

こちらのサイトで「ワンストップ特例申請書」が入手できます。
>>>さとふる ワンストップ特例制度完全ガイド

「寄附金受領証明書」は確定申告に使うものですが、念のためにワンストップ特例で住民税が減額されていることを確認するまでは保管しておきましょう。

「ワンストップ特例申請書」は寄附毎に提出が必要です。同じ自治体に複数回寄附をする場合は、その回数分の申請書をつくることになります。

ワンストップ特例申請書にはマイナンバーを記載します。本人確認をしなければいけないので、以下の書類をどれか添付する必要があります。

  • マイナンバーを確認できる書類(マイナンバーカード、番号通知カード、住民票)の写し
  • 本人を確認できる書類(マイナンバーカード、運転免許証、パスポート、健康保険証、年金手帳等)の写し

翌年の1月10日までに、寄附分の書類を提出したら、こちらからの手続きは完了です。

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住民税から税金が減額されていることを確認します

住民税から(寄附金額-2,000円)の税金が減額されていることは、翌年の6月頃までに勤め先から交付される「住民税の特別徴収額決定通知書(納税義務者用)」で確認できます。

その時点で退職している場合は、お住いの自治体から直接自宅に書類が郵送されます。

ふるさと納税 ワンストップのメリットデメリット

確定申告をする場合と比べてワンストップ特例制度の何が違うかというと、

  • つくる書類が「確定申告書」か「ワンストップ特例申請書」か
  • 提出先が税務署(または居住地の市区町村)か、寄附先の自治体か
  • 減額されるのが所得税と住民税か、住民税だけか

になります。

確定申告をしなくていいのはメリットのようですが、慣れている人なら書類の提出が税務署だけで済むので、面倒くさくないという人もいます。ワンストップの場合は寄附の回数分の書類作成が必要です。郵送先も複数になることが多いでしょう。

だから確定申告が不要なのがメリットかというと、人によるということかもしれません。

ふるさと納税をして初めて確定申告するときの、簡単なやり方をこちらの記事に書きましたので、興味のある方はぜひお読み下さい。

関連記事>>>確定申告でふるさと納税を寄付金控除する いつからいつまでできるか

確定申告してもワンストップ特例制度を使っても、減額される税額に違いはありません。ただし確定申告すると所得税が減額対象になるので、その金額分だけは早く減額されることになります。

とはいっても、住民税からの減額は毎月の給料の天引きになるので、どちらでも同じ期間がかかります。だからそれほど大きな差ということにはならないでしょう。

明らかに差があるのは、住宅ローン控除を使い切っても控除枠が余っている人です。こういう人は所得税が0なので、所得税から減額することができません。そのため、住民税から全額を減額するワンストップ特例を使うのが、明らかにメリットになります。

なお、住宅ローン控除が適用されている人がふるさと納税を利用するときに注意すべき点については、こちらの記事に詳しく書いているので、興味のある方はぜひお読み下さい。

関連記事>>>ふるさと納税の上限は住宅ローン控除併用で計算式が変わることも

所得税の課税所得金額が税率の境界になる金額のちょっと上の人も、実際の所得税の減額と計算上の所得税の減額がズレて、所得税で減額しないワンストップ特例の方が有利になることがあります。

この2つは、ワンストップ特例を使うことに明らかなメリットがありますが、対象になるのはけっこう特殊な条件の人になるので、それほど多くはありません。

一方、ワンストップ特例を選ぶことに大きなデメリットはないでしょう。書類の提出先が多い分、切手代がかかるぐらいかもしれません。

ですから、とりあえずワンストップ特例を使うつもりでふるさと納税をはじめて、事情がかわったら確定申告することにしておけばいいと思います。

年末ギリギリになっても、確実に今年の寄付金控除を受けることができます。そのへんをこちらの記事で詳しく書きました。興味のある方はぜひお読み下さい。

関連記事>>>ふるさと納税はいつまでできる?おすすめサイトと年末おすすめの返礼品

まとめ

以上、ふるさと納税のワンストップ特例制度についてみてきました。

ワンストップ特例制度を利用できる条件を満たす人は、とりあえずワンストップ特例を利用するつもりでふるさと納税をはじめても、デメリットはまずありません。

条件を満たさなくなったら、あとから確定申告に切り替えるだけです。

ワンストップ特例の手続きは、寄附した翌年の1月10日が期限ですが、確定申告は3月15日までですし、ふるさと納税だけで確定申告するなら税金が返されるだけの還付申告になるので、5年以内に請求すれば払いすぎた税金が返ってきますから、手続きの時間を気にせずにふるさと納税をして大丈夫ですよ。

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