ふるさと納税の限度額の計算はいつの年収で?詳細な方法は?

ふるさと納税は、自分の住居地以外の自治体に寄附をすると(寄附金額‐2,000円)分の税金が減額される制度です。ここでは、ふるさと納税の限度額を正確に計算する方法を、できるだけ簡単に説明してみます。

その前に、ふるさと納税の仕組みがよくわからないと思っている方は、関連記事で詳しく書いているので、まずはこちらをお読みください。

関連記事>>>ふるさと納税の仕組みを図解。節税になるの?損することもある?

ふるさと納税は、もともと所得税法にある寄附金控除の制度を利用した特例で、寄附金額自体に上限はありませんが、寄附が一定の金額を超えると税金が減額されなくなります。そこで自己負担が2,000円で済む最大の寄附金額を「限度額」と呼ぶようになったようです。

寄附した自治体から、ご当地の食材など様々な返礼品が提供されることから、ふるさと納税は「おトクな税制」ということで知名度が高まっています。ただ、限度額の計算は少々面倒に感じる人が少なくないようです。

でも、慣れてしまえば計算の仕方はとても簡単です。ここで書く手順で計算すれば、あなたの限度額がかなり正確にわかるようになります。

では、いってみましょ~

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ふるさと納税の限度額の計算式

ふるさと納税をすると、寄附先の自治体が何件であっても、同じ自治体に複数回の寄附をしていても、(寄附金額‐2,000円)分の税金が減額されます。

原則として確定申告することを条件に、税金は所得税、住民税、住民税の特例分の3通りの経路で減額されます。ただし平成27年(2015年)4月1日以降は、寄附先が5自治体以内で年末調整だけで所得税の手続きが完了する人は、「ワンストップ特例制度」を選択すれば確定申告をしなくても済むようになりました。ワンストップ特例制度を利用するときは、税金の減額は住民税だけで行われます。

ワンストップ特例制度についてはこちらの記事で詳しく書いているので、興味のある方はぜひお読みください。

関連記事>>>ふるさと納税のワンストップ特例とは?流れとメリットデメリット

確定申告をする人のケースでは、減額される税金の計算は以下のとおりになります。

A.所得税 (寄附金額‐2,000円)×所得税率×1.021
B.住民税 (寄附金額‐2,000円)×10%
C.住民税の特例分 (寄附金額‐2,000円)‐A‐B

A+B+C=寄附金額‐2,000円
※ Aで1.021を掛けるのは復興所得税を上乗せするため。Bの10%は住民税の税率。

Cでは所得税と住民税を減額したあとの残りを全部減額するのですが、減額できる上限が(所得割額×20%)まで、と決まっています。

※ 所得割額は後述する住民税の課税所得金額に税率10%を掛けた金額

これを式にすると

(寄附金額‐2,000円)‐A‐B≦所得割額×20%

となります。AとBを計算式に書き換えると

(寄附金額‐2,000円)×(所得税率×1.021+10%)+所得割額×20%≧(寄附金額‐2,000円)

(寄附金額‐2,000円)で括って式を変形すると

(所得税率×1.021+10%)≧1‐所得割額×20%/(寄附金額‐2,000円)

これが、ふるさと納税の限度額の計算式です。

課税所得金額が決まれば、「所得税率」と「所得割額」は定数になります。「寄附金額」は所得に関係なくいくらでもかまいません。「寄附金額」にいろいろな数字を入れてみて、右辺と左辺が一致する金額になれば、それがふるさと納税の「限度額」になります。

実際に年収と家族構成によって、ふるさと納税の限度額を計算した結果を、こちらの記事で掲載しました。

>>>ふるさと納税 年収によって限度額を計算した結果【家族構成別】

厳密ではありませんが、だいたいの限度額の目安になると思います。

ふるさと納税の限度額はいつの年収で計算するの?

ふるさと納税の限度額は、寄附する年と同じ年の収入をもとに計算します。所得税は寄附をする年に支払う税額から、住民税は寄附をした翌年に支払う税額から減額されるので混乱する人もいますが、もともとの税金の支払いが所得税は収入のあった年と同じ年、住民税は収入のあった年の翌年になっているのでわかりにくくなるのです。

給料から天引きされているのは、その年の所得税と前年の住民税ですからね。

所得金額が決まるのは、年の最後です。実際に正確な金額がわかるのは、確定申告をする翌年になる人も少なくありません。ふるさと納税は所得金額が定まる前に寄附することになります。所得が未確定の段階で、限度額にだいたいの見当をつけて寄附金額を決める必要があります。

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課税所得金額はざっくりと書くと、収入から必要経費と税法で認められた「所得控除」とを差し引いたものです。

所得の種類は10種類あって、それぞれを個別に計算して集計したものが「所得金額」となり、そこから家族構成や社会保険などの支払状況で決まる「所得控除」をすると「課税所得金額」が計算されます。

所得税の課税所得金額と住民税の課税所得金額は、それぞれを計算するときの所得控除に異なるものがあるので、いくらかちがった金額になります。

収入の金額は年によって変動があり、なかなか見通しが立てにくいという人もいるでしょう。でも、所得控除の金額は、毎年秋頃にはかなり正確に把握することができると思います。

そこで確定申告の練習のような作業になりますが、表をつかって大まかなあなたの課税所得金額を計算してみましょう。

ふるさと納税の限度額 計算の詳細な方法は?

この表は課税所得金額の計算をするものです。

所得税
住民税
利子所得
配当所得
不動産所得
事業所得
給与所得
退職所得
山林所得
譲渡所得
一時所得
雑所得
総所得金額合計
基礎控除
配偶者控除
配偶者特別控除
扶養控除
障害者控除
寡婦(寡夫)控除
勤労学生控除
社会保険料控除
小規模企業共済等掛金控除
医療費控除
雑損控除
所得控除合計
課税所得金額
◯◯円
△△円
①所得割額
△△円×10%
②所得税率
xx%

ここでふるさと納税の限度額の計算式を再掲します。

②所得税率×1.021+10%)≧1‐①所得割額×20%/(寄附金額‐2,000円)

表の上から順に、ご自分が該当する項目の金額を計算します。該当しない欄は0のままで結構です。全部埋めると①所得割額と②所得税率が確定するので、寄附の限度額が計算できます。

所得税と住民税が同じ計算になる項目はセルがつながっていて、異なる場合はセルが分割されています。計算自体はほとんど足し算と引き算なので、むずかしいことはありません。

下記のリンク先に、所得や所得控除について詳細な説明があります。住民税の計算はどこの自治体でも同じなので調布市にリンクを貼っていますが、他の自治体でもかまいません。わかりやすいところがあれば、そちらを参考にして下さい。

国税庁タックスアンサー 所得の種類と課税の仕組み

国税庁タックスアンサー 所得金額から差し引かれる金額(所得控除)

国税庁タックスアンサー 所得税の税率

調布市個人住民税の計算

なお、住宅ローン控除を受けている人の場合、ふるさと納税の限度額が大きく減少することがあります。どんな場合にそうなるかについてこちらの記事で詳しく書いているので、住宅ローン控除を受けている方は、ぜひご一読ください。

関連記事>>>ふるさと納税の上限は住宅ローン控除併用で計算式が変わることも

まとめ

課税所得金額の計算はうまくできたでしょうか?

秋になると所得控除の方は、生命保険や地震保険の控除証明書なども届いていることと思いますので、かなり正確に金額を把握できると思います。ただ、医療費控除や雑損控除の対象になる支出は年末になって急に発生することがありえるし、収入の方はどうしても見込ベースになる人もいるでしょう。

それでもここで掲載した表と計算式を使えば、仮の課税所得金額を想定して限度額のシミュレーションをすることもできます。そうしておけば、少し金額に余裕をみてふるさと納税をしておいて、12月になってから限度額まで寄附をすることも可能です。

ふるさと納税を賢く使うのに、参考にしてくださいね。

関連記事>>>ふるさと納税が年末でも間に合う!駆け込みにオススメのサイト

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