NHKの連続テレビ小説『ちむどんどん』がはじまって、5週目を迎えようとしています。
2013年の『あまちゃん』以降の朝ドラは、だいたい見逃さないでいるのですが、『ちむどんどん』にいまいち入り込めないでいます。
視聴者の感想や評価をみてみると、今回はそんな感じの人がずいぶん多いのではないかと思いました。
『ちむどんどん』から離脱しかけている人が続出している理由を、SNSから探ってみました。
『ちむどんどん』がいまいちなのはなぜ?つまらないと離脱する理由
『ちむどんどん』がいまいち、つまらないと感じてしまうのは、前作の『カムカムエブリバディ』が素晴らしすぎる作品だっただけに、いたしかたない面もあるでしょう。
でも、見ているといろいろ気になってしまうこと、ツッコミたくなる流れが出てくるんです。
「#ちむどんどん反省会」はトレンド入りするほどでした。
シンプルかつ的確なご意見だと思うのが、こちらのツイートです。
カムカムの面白さは、展開の意外さ。連続性はあるし、伏線回収もびっくりポン。
ちむどんどんは、展開は早いけど唐突で共感が持てない、というところでしょうか?展開が読める中で、イライラがつのってくるのがGW期間中の放送。#ちむどんどん #ちむどんどん反省会 #カムカムエブリバディ— とんとんみー・ちむどんどん (@tontonmie) May 8, 2022
ドラマに入り込めない理由をざっくり書くと、
- 登場人物のキャラクターが取ってつけたよう。唐突。
- リアリティがないエピソード。不自然さが宙に浮いたまま、次に展開する。
にまとめられるのではないかと思います。
登場人物が画一的だし、エピソードに納得がいかないので、物語の中に入りにくい。
共感できない。
つまらないと離脱するのは、これが大きな理由でしょう。
Twitterを見ていくと、けっこう辛辣な意見が出ていました。
沖縄舞台のトンチキ家族のドタバタコメディと宣伝されてるなら、別にいいんだよ。
本土復帰(これ自体繊細な配慮が必要な単語)50年とか、美しい家族愛とか公式で宣伝するのが詐欺レベルだし、沖縄以外のどの地域でもかまわない製作陣に呼ばれた沖縄出身者本当かわいそう😭 #ちむどんどん反省会— しらね (@shillane) May 8, 2022
沖縄以外のどの地域でもかまわない製作陣
という言葉は、脚本の羽原大介さんのインタビューを受けているものでしょう。
──「沖縄本土復帰50年」という部分に関してはどう考えましたか?
「最初は、重大なテーマを背負って書いていかなければいけないのかと思い、とてもプレッシャーを感じました。しかし、小林さん、木村さんとの打ち合わせの中で『沖縄の話ではあるけれど、日本各地のどこにでも当てはまるような、普遍的な家族の愛のドラマを作れば良いのではないか』という話になりました。どこの誰にでも当てはまるような、故郷から上京するヒロインの話を書こうと考えました」出典:「ちむどんどん」作者・羽原大介氏 「4兄妹にますます試練が待ち受けている」
https://www.sponichi.co.jp/entertainment/news/2022/05/03/kiji/20220503s00041000166000c.html
羽村さんは沖縄を含めて、日本全国どこにでも当てはまる「普遍的な家族の愛」を描いているのですが、ここまでは登場人物を通して視聴者に伝わっていないかもしれません。
登場人物のキャラクター
登場人物のキャラクターが、いろいろ突っ込まれています。
貧乏設定にしたなら、限られた食材で工夫して美味しい料理を作れるちむ子!にしないと…普通に贅沢に肉も使ってセリフで「さすがのぶこー!」って。
さすが?なんで?鋭敏な舌の持ち主エピあった?
食いしん坊=料理上手いって雑すぎサー!#ちむどんどん反省会— ユカレンドラ(ドラマ用)💐 (@yukarendraTV) May 2, 2022
暢子の「料理は好きだけど毎日は面倒」って台詞がまずかったと思う。例えば早苗に「毎日食事の支度面倒でしょ?」と尋ねられ「全然!毎日どんな味付けにしようか楽しみでちむどんどんする!」とか言ってれば暢子の料理好き設定が強化されてコックを志すのに説得力が出たのにな…#ちむどんどん反省会
— mia06💙💛 (@miacat066) May 7, 2022
番宣番組で「暢子は食べることも作ることも大好き」という紹介ナレの直後に母「もう食事作らなくてもいいからね」暢子「しんけん?うれしい!」の流れはないだろ笑笑 ほんとギャグだな……… #ちむどんどん反省会
— polka_dot (@polka_do_t) May 3, 2022
主役の暢子のキャラ設定すら「雑」といわれてしまいました。
食事をつくらなくていいと言われて喜んだ主人公が、どうしてコックを目指すことにしたのでしょう?
コックを志すにいたる背景が、うまく伝わっていないんですね。
妹の歌子のエピソードも突っ込まれます。
ねえ、歌子よ、人に聴かれるのが嫌ならなぜあの音楽室で歌うんだい?
全てがステレオタイプでベタ。
ほんとにつまんない。
悲しいほどつまんない。
もっと面白いドラマを作ってください
#ちむどんどん反省会— Mt.mipi (@MipiMt9721) May 1, 2022
わざわざ音楽室に来て歌うのに人前では歌えない設定は、ちょっとわかりにくいキャラです。
で、歌子の声を見込んだ音楽教師の下地響子先生が、毎回スゴイ顔をして歌子を追っかけまわす、トムとジェリーみたいなくだり。
歌子と下地先生のドタバタにいつもイライラする。
まさか、あれが面白いと思って作ってるの?#ちむどんどん反省会— monaka (@monaka08121) May 5, 2022
制作スタッフは仲間の顔だけ見てこのドラマ作ってるのかな…
視聴者に背中を向けたまま
「下地教諭は突き抜けたキャラにしちゃおうぜ!」「んで歌子はひたすら逃げ回る画」「それウケるw」
みたいなノリかなぁ
俳優さん達が真剣に気の毒になってきた #ちむどんどん反省会— 硅 (@k_monochrome7) May 3, 2022
手厳しいです。
でも、学校の教師が生徒の歌子に「あなたには才能がある」と伝えるのに、あんなに追っかけまわすのは現実味がありません。
この点は、キャラクターよりエピソードの話でしたが。
リアリティのないエピソード
ドラマ中、比嘉家にはいろんな試練・事件が降りかかるのですが、視聴者には問題が放置されたまま、ドラマが次のエピソードに移っていくように見えています。
1番の問題のケチャップはどこから?とか、あの小さいフライパンでナポリタン大量に作れるか?とか…視聴者の疑問は全部無視!
1番の借金問題を無視!と同じパターンさー\(^o^)/
(すげー脚本書くの楽そう)#ちむどんどん反省会— ユカレンドラ(ドラマ用)💐 (@yukarendraTV) May 6, 2022
何か大変そうな問題は起こるんですが、周辺の状況も含めていつの間にか整っているんですね。
1番の借金問題を無視
とは、幼い暢子を東京の親戚に預けるしかないほど借金で困っていたのに、結局暢子は東京に行かずに2週目が終わり、週が明けるといきなり7年後、家族そろって暮らしているところから続きがはじまったことです。
この借金問題の着地がどうなったのか?
今も放り出されたままですが、
ニーニーが、詐欺師に
960ドル騙されて、さらに
貧乏になったのに、
予告をみるかぎり、
けっきょく、
暢子は東京に行かせてもらえるみたいだし
この時代の「貧乏」の表現のしかた、
比嘉家には、あまくない?
ツギハギが、もう、わざとらしく感じる。#ちむどんどん反省会— こもれび (@komorebi411) May 7, 2022
ニーニーこと賢秀が詐欺師にだまされたお金は、借金問題のことしか言わない叔父の賢吉さんから母優子が新たに借りたことになっています。
『前の借金はどうなったの?』
となりますよね。
以前の比嘉家の借金はシレッと完済したみたいになってるけど今回また「親戚から掻き集めて来た」って、そんなお金貸してくれる親戚がいるのなら7年前だって口減らしで大騒ぎしなくても助けてくれたはずなんじゃ…。このドラマの親戚は制作陣の都合の良い時だけ急に顕在するんだね#ちむどんどん反省会
— mia06💙💛 (@miacat066) May 5, 2022
完済してたのか?
あらま。視聴者をハラハラさせたり過酷な状況から復活してく比嘉家を書くつもりだろうけど、もう既に視聴者は「もうやめて!比嘉家の借金はもうゼロよ!」って爆笑するところですから。何やっても翌週にはゼロになります。 #ちむどんどん反省会
— 黄金尿 (@Lza64R) May 3, 2022
週が変われば、借金がなかったことになるルールかと???
先週あったはずの問題、さっき起こっていたことが、まるでなかったかのようにドラマが進んでいく傾向が『ちむどんどん』にはあります。
「東京に行って、料理人になりたい。コックさんになりたい!やりたいこと、見つかりました!」#ちむどんどん #朝ドラ#黒島結菜 #仲間由紀恵#山路和弘 #高田夏帆#井上向日葵 #村田寛奈 #伊之口陽葉 pic.twitter.com/ifby1TDMaU
— 連続テレビ小説「ちむどんどん」 (@asadora_nhk) May 6, 2022
暢子が就職で内定もらっている「内間食品」を紹介した善一さんが、暢子の「東京に行く」って話に笑顔で拍手しています。
でも、ふつうは「内間食品」に義理を欠くことにならないか、心配になるんじゃないかしら?
「うち、東京で料理人になりたい!!」いうて叫んでるヒロインの裏側で内間食品の人事の人の耳を必死で塞ぐ善一さんを想像した#ちむどんどん
— sese (@sese_0501) May 5, 2022
もしかして作中一番ヤバい人って母の優子なんじゃないかと思えてきた
さっきまで内間食品の人事の方と内定の話しとったのに
暢子の「レストランで働きたい」
に笑顔って・・・#ちむどんどん— マクフライ・ポテト (@potatomakufuray) May 6, 2022
たしかに、優子さんもヤバいです。
#ちむどんどん#ちむどんどん反省会
二ー二ーの話を少しも疑わず金を出し、皆を信じていると笑い、娘の就職の世話をしてくれた人の横で「東京へ行ってコックになる」発言を喜ぶ母・優子はサイコパスに見えるが、仲間由紀恵さんならアリだと思える。— 紫阿【ゲーム&ドラマ】 (@aochan_rinchan) May 8, 2022
そう、優子がサイコパスでないと整合性がとりにくい(笑)
暢子も、ヤング大会で優勝して内間食品の内定勝ち取るって言っていたのに。
来週、暢子は東京に行ってしまいます。
内間食品の内定の件が触れられるのかどうか、ちょっと注目ですね。
それから、エピソードの着地が最初からわかってしまう感じも、物語に深みを感じない背景にありそうです。
二―二―が一攫千金を狙って騙されるであろうとは、具体的なエピソードが描かれる前にわかってた感じもあります。
先がなんとなく読めるから、
「明日どうなるんだろう?」
という見たくなる気持ちが沸きにくい。
暢子なんて、こんなになんでもできる人は普通いません。
1等賞がやんばる高校て!最後まで蒸しケーキで頑張った女子高の方が価値ある気が…。そして何もかもノブコのおかげ、ノブコ凄いで、あんな自分語りのスピーチにも拍手喝采、ノブコ最高になる演出、要る?これで本人勘違いって安い展開#どんちむちむ#ちむどんどん反省会
— 📎やきいも🌟 (@fugape63) May 6, 2022
だいたい「暢子、神!!」って着地になると読めます。
なにしろ、帰宅部の高3女子(暢子)が、男子陸上部のキャプテンに駆けっこで勝つ世界ですから。
でも、エピソードが丁寧に積み上げられていれば、多少現実離れした設定でもついていけると思います。
結局、
大事な借金の返済は見せてくれず、大事なナポリタンの味つけも見せてくれず…か。
肝心な所をごまかしたら誰も共感も愛着も信頼も持ってくれないよ。#ちむどんどん反省会— ユカレンドラ(ドラマ用)💐 (@yukarendraTV) May 7, 2022
話のつながりがわからず納得できないので、
共感も愛着も信頼も持ってくれないよ。
となってしまったのでしょう。
本当は、こういう朝ドラを見たいんです。
貧乏でもお母さんは生活の知恵があってやりくり上手な人とか、にーにーはアホだけど真っ直ぐで正義感強いとか、歌子も逃げてないで頑張ってみようとか川ちゃんがめっちゃいい店長とかそういうのが朝ドラなんじゃないのかい。
#ちむどんどん反省会— マカロニ (@ymizutama1) May 6, 2022
まとめ
ちむどんどん、子役の時の話がとても良かった。
成長後の話が途端に面白くない(T . T)貧乏なのに短大行ったり、お金がなくて、離れ離れになりかけてたのににいに働かないなんてあり得るのかな。#ちむどんどん反省会— ふくまき (@fukumakilove) May 8, 2022
ほんと、私もそうでした。
子役が演じていた2週目までは、めちゃくちゃ惹きこまれていました。
でも、この気持ちもよくわかります。
”ちむどんどん”
マッサン脚本の羽原大介さんの作品だから、面白くなるに決まってる!大丈夫だ!と信じてもう少し観るさー。#ちむどんどん反省会— ガオライ (@GaolaiGo) May 7, 2022
なので、私はまだ離脱はしません。
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