年末調整還付金が前年より減るのはなぜか 去年より少ないとしても

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年末調整還付金が前年より減るのは、平成30年に特有の事情があります。

他にも還付金が去年より少ない理由はありますが、減ったからといってそれがマイナスとか損とは限りません。

ただ、還付金がお小遣いになるお父さんにとっては、切実な問題になりますね。まして、さらに追加で取られることになると悪夢です(笑)

年末調整還付金が前年より減るのは

平成30年分に限っては、配偶者控除と配偶者特別控除の制度の見直しが年末調整還付金の金額に影響しているかもしれません。

平成30年分の配偶者控除や配偶者特別控除の変更で、合計所得金額が900万円超の人は年収が増えてなくても課税所得が増えて、所得税が増額になる可能性があります。

所得税が増えると、取りすぎていた所得税を返還するという主旨の年末調整還付金は減りますね。

逆に合計所得金額が900万円以下の人には、同じ制度変更でも所得税額が減る方向に影響するので、年末調整還付金は他の事情が変わらなければ増えるでしょう。

この制度変更の影響は、平成30年分に限ったお話になりますが、税制はたいてい毎年何か変更されるので、この先も制度変更によって年末調整の還付金が増減することはあります。

平成30年からの配偶者控除と配偶者特別控除の制度変更については、こちらの記事にくわしく書いていますので、ご興味のある方はぜひお読み下さい。

関連記事>>>配偶者控除と配偶者特別控除が平成30年からかわります

年末調整還付金が去年より少ないとしても

そもそも年末調整還付金は、毎月の給料から1年間で天引きした所得税が多すぎたので、きちんと計算して余分に取ってしまった金額をお返しする、というものです。

単に取られすぎていたものが返されるだけの話なので、還付金が少ないのは取られすぎが少なかったということで、損得でいえば還付金が多いよりも得しているんですね。

むしろ、年末調整で追加的な所得税の納付がある方が、後払いになるので得だったという考え方もできます。

年末調整還付金が減ったり、マイナスになって追加で税金を収めることになるのは、制度変更以外にも理由があります。

たとえば、前の年よりもボーナス支給額が多かったら、還付金が減る方向に影響します。ボーナスが増額されても、天引きの計算に適用する仮の税率が変わらないためです。

還付金が減るとしても、年間所得は増えるでしょうから、悪い話ではないですよね?

扶養家族が減ったときも、控除が減るので税額が増えて還付金は減少します。

お子さんが就職や結婚をして家を出たとか、家族のどなたかが亡くなったとか、あと離婚しても扶養家族は減るし、配偶者控除や配偶者特別控除も受けられなくなります。

家族の年齢によっても控除額が変わることがあり、所得税額が変わり、ひいては還付金額が増減します。

あと、滅多にないとは思いますが、お勤め先の給与計算が間違えている可能性もゼロではありません。

こうした理由は、平成30年分に限ったことではありません。

まとめ

年末調整の還付金が減ると、何か損しているような気持になります。

でも合理的に考えると、年末調整の還付金は少ないほど得をしているのです。

だから、あまり気にすることはないと思いますが、どうしても勤め先が計算間違いをしているように思える人は、給与計算の担当者に還付金が減った理由を聞いてみましょう。

きっと、くわしく教えてもらえると思います。

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