みかんの栄養成分がスゴい件 上手な食べ方や保存するときの置き方

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みかんを食べながらこたつで紅白歌合戦をみるのが、昭和の時代には典型的な大晦日の過ごし方でした。

みかんは、日本人が最もなじみ深い消費量№1の果物だったそうですが、今はバナナ、りんごに次ぐ第3位になっているそうです。

しかし、みかんに含まれる栄養成分が実はスゴいんです!

みかんの栄養成分がスゴい件

みかんは、正式名称が温州みかん(うんしゅうみかん)という柑橘類の品種です。

産地によっていろいろな名前のみかんがありますが、有田みかん三ケ日みかんなどはぜんぶ同じ温州みかんのブランド名です。

他の果物と比べてみかんに多く含まれる成分としては、以下のような栄養素があります。

実の部分β‐クリプトキサンチン β‐カロテン
薄皮・白い筋やわたヘスペリジン ペクチン
リモネン クエン酸 ヘスペリジン

 

β‐クリプトキサンチン

みかんの色の素になっている色素のひとつです。抗酸化物質で、研究の結果いろいろな効果がわかっています。後述しますが、これがスゴい成分です。

β‐カロテン

こちらもみかんの色の素になっている色素で、抗酸化物質です。β‐クリプトサンチンとβ‐カロテンは、ともにプロビタミンA(ビタミンAの前駆体)です。体内で必要に応じてビタミンAに変換されます。

妊婦さんはビタミンAを摂りすぎないように気をつけていると思いますが、β‐クリプトサンチンやβ‐カロテンは、体内のビタミンAが足りていれば、ビタミンAにはならずにいずれ体外に排出されるので、みかんの食べすぎを心配することはありません。

ヘスペリジン

ポリフェノールの一種で、毛細血管の強化や血流改善効果があります。ただ、水に溶けにくくこのままでは体には吸収されにくいため、みかんの薄皮、白い筋やわたを食べてもヘスペリジンの効果はあまり期待できません。

みかんの皮を乾燥させた陳皮(ちんぴ)は、漢方薬の原料になります。皮に含まれるヘスペリジンは主成分のひとつです。また、七味唐辛子の原料としても、よく使われます。

ペクチン

水溶性の食物繊維で、コレステロールの吸収抑制や整腸作用があります。気にならなければ、実と一緒に薄皮や白い筋、わたも食べると、お腹の調子をよくしてくれます。

リモネンとクエン酸

みかんの皮は陳皮として薬用、食用に使われますが、家で使うのならネットに入れてお風呂で入浴剤のようにしたり、エコな掃除道具としてもよく利用されます。

リモネンは匂い成分で、交感神経を刺激するため食欲を抑制する効果があります。皮の裏側の白いわたにはリモネンとクエン酸が含まれていて、パワフルな油落としになります。シンクを磨くとピカピカになります。

 

で、β‐クリプトキサンチンのことです。

β‐クリプトキサンチンは、温州みかんに突出して多く含まれている成分です。

他の柑橘類にも含まれてはいるのですが、温州みかんほど含有量の多いものはありません。β‐カロテンとは仲間の色素成分ですが、β‐クリプトキサンチンならではの特別なはたらきがあります。

浜松医科大学と農研機構・果樹研究所が、2003年から10年にわたって行った疫学調査「三ケ日町研究」では、1,000人以上の住民の協力で、

  • 骨粗しょう症の発症リスクの低下
  • 2型糖尿病の発症リスクの低下
  • 動脈硬化症の発症リスクの低下

が、β‐クリプトキサンチンと関連していると確認されました。

「三ケ日町研究」については、研究を主導した同志社女子大学教授の杉浦実さんのインタビュー記事にわかりやすく書かれています。

生活習慣病の予防にも、いま見直されるミカンの実力

 

「三ヶ日町研究」の成果を受けて「骨代謝を助けることにより、骨の健康に役立つ」機能性表示食品として販売しているブランドみかんもあります。

機能性表示をしているみかん
三ケ日みかん
とぴあみかん
清水のみかん
西浦みかん
広島みかん
有田みかん
紀南みかん

機能性表示は、科学的根拠に基づいて「健康の維持及び増進に役立つ」ことを消費者に示すことができる制度です。

女性に多い骨粗しょう症の予防に、みかんを食べる習慣が役立つということですね。

 

欧米の研究者の報告でも、肺がん糖尿病関節リウマチ等で予防効果が期待されています。中でも肺がんに関しては、かなりの精度でβ‐クリプトキサンチンの摂取が肺がんの発症リスクを下げると認められました。

他にも前立腺がん乳がん子宮がん炎症性関節炎の発症リスクを下げるとの報告があるそうです。

β‐クリプトキサンチンに関する研究は、まだまだ進行中です。いずれみかんを食べるだけで、いろいろなタイプのがんの予防になると証明されるかもしれません。

みかんの上手な食べ方と選び方

みかんはどのように食べたら、β‐クリプトキサンチンを上手に摂れるでしょうか?

「三ヶ日町研究」のデータからわかっているのは、毎日3、4個のみかんを食べる習慣のある人は、β‐クリプトキサンチンの血中濃度が高くなり、骨粗しょう症、2型糖尿病、動脈硬化症の発症リスクが下がるということです。

つまり1日3個以上みかんを食べると、予防効果が期待できるということですね。

β‐クリプトキサンチンは脂溶性なので、みかんだけで食べるよりも、脂のある他の食材といっしょに摂ると吸収しやすくなります。

そこでオススメなのは、朝昼晩の毎食後に1個づつ食べることです。

みかんのカロリーは、10個分でショートケーキ1個ほどです。ダイエット中でも、3個程度なら糖分の摂りすぎともなりません。

もちろん、カロリーも糖分の摂りすぎも気にならなければ、先述のようにビタミンAの摂りすぎにもならないので、もっと多く食べても大丈夫です。

みかんをたくさん食べると、手のひらや足が黄色くなる柑皮症になることもありますが、治療は必要ないそうです。食べなくなれば、色は自然に退きます。

甘いみかんほど、β‐クリプトキサンチンの含有量が多くなります。だから選べるときは、できるだけ甘いものを食べるといいです。

みかんを甘くするには、夏場に水を少なくします。すると、みかんは防御反応で糖分を増やして甘くなります。甘いみかんは、皮が薄くシワシワでヘタが細くなっているそうです。

みかん 食べ方 選び方

みかんを保存するときの置き方

みかんは箱買いする人も多いですよね。食べきるにはけっこう時間がかかることもあると思います。

最後の方になると、パサパサになっていたりしませんか?

みかんは、ヘタを下向きにすると水分が蒸発しにくくなります。

なので長期保存するには、ヘタを下向きに置くのが、正しい置き方です。

みかん 保存 置き方

箱買いしたみかんは、できればみかん箱を一回空にして、ひとつひとつヘタを下向きにして詰め直しましょう。

面倒くさいかもしれませんが、傷んでいるみかんを箱から出して隔離することもできるのでオススメです。

まとめ

みかんの栄養成分にこんな力があるとは、知りませんでした。

置き方も、見栄えがいいのでヘタを上に向けてましたけど、間違っていました。

この冬は、β‐クリプトキサンチンに心して、ありがたくみかんをいただくつもりです!

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