インフルエンザの予防接種 赤ちゃんへの効果は?授乳中だとうつる?

インフルエンザの予防接種を赤ちゃんに受けさせたほうがいいのかどうか?

かかりつけのお医者さんがキチンと説明してくれると一番いいのですが、あまり説明が上手でない先生もいるし、赤ちゃんには他の予防注射も受けさせないといけないから、どう考えたらいいか迷う人も多いかもしれませんね。

そこで、赤ちゃんがいるご家庭はインフルエンザ対策をどうすればいいのか、まとめました。

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インフルエンザの予防接種は赤ちゃんに効果あるの?

インフルエンザの予防接種が赤ちゃんに効果があるかどうかは、年齢によります。

インフルエンザの予防接種は、実際に患者さんを調査して、ワクチンの有効性を検証しています。お医者さんが患者さんに説明するときも、こうした調査の報告を根拠にお話をしています。

2013-2014年のインフルエンザを対象に大規模な調査をした慶応大学医学部の研究チームは

  • 1歳から12歳では予防接種の効果がある。
  • 生後6ヵ月から1歳未満13歳から15歳までは、予防接種の有効性を示せなかった。

と報告しています。

米誌プロスワンに研究チームの論文が掲載されています(原文なので英語です)。
→プロスワン掲載論文

この研究報告を根拠にすると、1歳以上の赤ちゃんには予防接種の効果が期待できます。赤ちゃんが1歳以上になっていれば、お医者さんに相談してもインフルエンザの予防接種をすすめられるでしょう。

では、1歳未満の赤ちゃんは予防接種をしないほうがいいのでしょうか。

まず、生後6ヵ月までの赤ちゃんは免疫機能が未熟で、予防接種をしても免疫がつかないと考えられています。慶応大学の調査でも、6ヵ月未満の赤ちゃんは調査対象から外されています。6ヶ月までの赤ちゃんは、予防接種を受ける必要があるとは考えられていません。

免疫機能は生後6ヵ月を越えたらすぐにつくわけではありません。免疫機能の成長には個人差があって、早い子がいれば遅い子もいます。そのため6ヵ月から1歳になるまでは、予防接種の効果にかなり個人差が出ることが考えられます。

慶応大学の調査報告では、生後6ヵ月から1歳未満と13歳以上では、統計的な信頼性を得るのに十分なデータが集まらなかったことを「有効性を示せなかった」理由にあげています。つまりこの調査は、6ヵ月から1歳未満の赤ちゃんにインフルエンザの予防接種の「効果がなかった」ことを示しているわけではありません。あくまでも、信頼性のあるデータが得られなかった、という結論にとどまります。

免疫機能の成長の個人差も織り込んで、予防接種の効果の有無について結論を出すには、慶応大学の調査以上にデータ数の十分な調査報告を待つしかありません。

だから、1歳未満の赤ちゃんには予防接種の「効果がない」というのは言い過ぎですが、お医者さんとしては「予防接種は効くかもしれないし、効かないかもしれない」としかいえないのが現状です。

そこで、予防接種するかしないかは、親御さんの判断に委ねる先生は少なくありません。1歳未満の赤ちゃんには予防接種を打たない、という方針にしている先生もいます。

ただ、慶応大学の調査で十分なデータ数が得られなかったのは、そもそもインフルエンザの感染を疑われる症状を示す赤ちゃんが少なかったからです。このころの赤ちゃんは、家族以外の人と接する機会が少ないし、まわりもみんなインフルエンザを赤ちゃんにうつさないように気をつかうので、そういう傾向があっても不思議ではありません。だから、予防接種を受けるにしろ受けないにしろ、それほど心配しなくてもいいのだと思います。

インフルエンザの予防接種は授乳中でも大丈夫?

予防接種のワクチンは、インフルエンザウィルスを分解して、免疫をつける成分だけを抜き出してつくります。今年使われるワクチンは、4タイプのウィルスに対応する4価のワクチンですが、これは4タイプの免疫をつける成分を合成したものです。ワクチンはお母さんの体に入ると、ウィルスに対抗する抗体をつくってインフルエンザが発症しにくくなります。

ワクチンはウィルスそのものではありませんから、予防接種をしても体内でウィルスが増殖することはありません。また、インフルエンザを発症しなければ抗体は必要がないので、血中の抗体もそれほど増えません。

そのため、インフルエンザの予防接種をしても母乳にはほとんど変化がなく、赤ちゃんにウィルスが伝染したり、赤ちゃんの免疫が強化されることはありません。お母さんが予防接種をしても、赤ちゃんに悪影響を及ぼすことはありません。

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ちなみに、インフルエンザを発症してもウィルスは血中に出てこないので、授乳で赤ちゃんにインフルエンザが伝染ることはありません。ただ、お母さんがタミフルやリレンザなど抗インフルエンザ薬を服用するときは、有効成分が血中に出て治療効果を発揮するので、血中の成分が反映する母乳はお休みしなければいけません。

インフルエンザが赤ちゃんにうつるとしたら誰から?

インフルエンザは人から人に伝染るので、家族以外の人と接触する機会が少ない赤ちゃんがインフルエンザになるとしたら、感染源は家族である可能性が高いでしょう。

一番可能性が高いのはお母さんです。赤ちゃんが小さなうちは、一日お母さんと密着していることになりますからね。

インフルエンザは母乳では伝染りませんが、赤ちゃんとの接触密度が濃いお母さんからは、必然的にウィルスをもらってしまう機会が多くなります。

だから赤ちゃんの一番のインフルエンザ対策は、お母さんがインフルエンザに罹らないことだともいえます。

次に可能性が高いのは、同居している家族です。

上のお兄ちゃん、お姉ちゃんが保育園や幼稚園、学校に通っていると、本人は元気でもウィルスをもらってくる可能性は高くなります。外で働いているお父さんも、ウィルスをもらってくる可能性がありますね。大人は子どもほどはインフルエンザに罹らないのですが、体力が落ちていると電車の中で伝染されることもあります。

でも、慶応大学の調査では、小さな赤ちゃんのいる家庭では、他の家庭以上にインフルエンザ対策をしている可能性が示されています。おそらくその結果「統計的な信頼性を得るのに十分なデータ数が集まらなかった」のではないでしょうか。

小さな赤ちゃんのいる家庭では、インフルエンザ対策はしっかりとられているようですね。

お母さんは授乳中にはかなり体力を使います。出産後の体調回復もまだまだという人もいいますよね。だから感染症にかかりやすく、罹ると重症化しやすい体質になっています。予防接種も含めて、インフルエンザ対策はしっかりやっておきましょう。

なお、2017-2018年のインフルエンザと予防接種については、こちらの記事で詳しく書いていますので、ぜひお読みください。

関連記事>>>インフルエンザワクチンが不足している!?2017年の流行状況と予防

予防接種以外にも、家庭でできるインフルエンザ対策はいろいろとあります。できるだけ心掛けた方がいいことをあげると

  • 外出するときはマスクをつける家に帰ったら、まず手洗いとうがいをする
  • 加湿器などで部屋の湿度を60%以上にする
  • 通勤通学はできるだけラッシュ時間をさける
  • ドアノブ、水道栓などの掃除と除菌をこまめにする
  • 適切な食事と運動で体力を強化する
  • できるだけよく寝て体力の回復と温存をはかる

というようなことが上げられます。全部基本的なことで、特効薬的なものではないけれど、やれば効果があがることです。

まとめ

赤ちゃんのインフルエンザ対策をまとめると次のようになります。

  • 1歳以上の赤ちゃんはインフルエンザの予防接種を受けさせる
  • お母さんはもとより同居している家族は、インフルエンザの予防接種を受けたり、手洗いやうがいをいつも以上にして、インフルエンザを発症しないようにつとめる

1歳未満の赤ちゃんが予防接種を受けなくても、家族みんなが予防接種を受けてインフルエンザが発症しにくくなれば、赤ちゃんに伝染す可能性がさがって、場合によっては本人が予防接種を受ける以上に効果があります。

赤ちゃんのいるご家庭は、家族みんなで一緒にインフルエンザ対策をして、このシーズンを乗り切ってくださいね。

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