wordで暑中見舞い作成 宛名が連名だとずれるとか印刷を連続でするとか

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wordだけで暑中見舞いは作成できます。宛名面も通信面もきれいに印刷できますし、枚数が多くても、連続印刷の設定でまとめてプリントできるようになります。

ただ、デフォルトの設定だと、住所や宛名の一部が印刷されないとか、文字数が変わったり連名になるとレイアウトが崩れるとか、ちょっとしたことで見栄えの悪いはがきになってしまいます。

ここでは、宛名面の住所氏名がバランスよく印刷できるように、ワードの操作の仕方を順をおって説明します。

通信面をつくる方法は、こちらの年賀状の記事で詳しく書いています。

関連記事>>>年賀状をワードで作成!写真を入れるのにテンプレートが使える!!

暑中見舞いでもワードの使い方はいっしょなので、参考になると思います。写真を入れないテンプレートを使えば、もっと簡単にできるでしょう。

関心のある方はぜひお読みください。

wordで暑中見舞いを作成するには

暑中見舞いは専用ソフトがなくても、パソコンにwordが入っていれば宛名面も通信面も全部印刷できます。

宛名印刷の手順は以下のとおりです。

  1. ワードで住所録をつくって保存する
  2. 住所録から印刷するデータを読み込む
  3. レイアウトを整える
  4. データから宛先を選んで印刷する

パソコンのマイドキュメントの中には、デフォルトでwordの住所録が用意されています。これに宛先を書き込むだけではがきや封筒に印刷ができるのですが、住所の長さや氏名の文字数に応じてレイアウトを整えるところまでは、やってくれません。

実際はレイアウトを整えないと、まず使い物にならないのですが、そこまで親切なソフトではないのですね。

そこで、住所録と印刷設定をカスタマイズして、使えるようにしていきましょう。

この記事ではword2010のスクリーンショットを使って説明していきますが、他のバージョンでもリボンの見え方が多少違う程度で、基本的には同じ作業をすればうまくいくと思います。

ワードで住所録をつくって保存する

マイドキュメントのデフォルトの住所録は、会社で使えるように会社名・役職などが記入できるスペースをとっています。

でも、ここでは自宅から送る前提で住所録を作成するので、項目が少なくなります。

住所録はエクセルやアクセスでつくったものも、アウトルックのアドレス帳に登録してあるものも、表のレイアウトを同じにすれば、wordと同じ様に使えます。

さて、住所録は横7列の表でつくります。メニューバーの「挿入」から「表」を選んで、7列×(1+宛先数の行数)で枠をつくって下さい。

用紙サイズは何でもかまいませんが、下図ではA4サイズを横向きで使っています。

1行目の各列の項目名(姓、名、連名、連名の敬称、郵便番号、住所1、住所2)はデータを読み込むときにも使うので、まずはこの通りにつくって下さい。石原さとみさん、林修さんのように連名でない宛先は「様」を書きません。

項目が足りなければ、あとから挿入することもできます。

宛先を全部入力したら住所録は完成です。後から呼び出せるように、わかりやすいところに保存したら、必ずファイルを閉じて下さい。

住所録から印刷するデータを読み込む

次に新しいワードファイルを開いて、差し込み印刷の設定をします。手順は6ステップ(もしくは5ステップ)あります。

新規のファイルを開いて、メニューバーから「差し込み文書」を選択します。リボンの「はがき印刷」にカーソルを持っていき「宛名面の作成(A)」をクリックします。

 

すると「はがき宛名面印刷ウィザード」が開きます。

 

ウィザードで順番に設定をしていきます。

はがきの種類は「年賀/暑中見舞(Y)」を選んで、「次へ(N)」をクリックします。

 

縦書きか横書きを選んで

 

宛名の書式を設定します。

僕は、筆文字タイプのHGP行書体を選びました。

縦書きを選んだときは、下の赤枠で囲んだところにチェックを入れておくと、住所録の半角英数字で書いたところが漢数字に変換されます。

 

次に、差出人を記載します。

通信面に差出人の住所氏名を書くときは、ここは何も入れないでおきましょう。「差出人を印刷する(I)」のチェックも外しておきます。

 

ここまできたら、先ほど保存した住所録を読み込みます。中段の「既存の住所録ファイル(L)」の「参照(S)…」ボタンを押すと

ファイルを選ぶウィンドウがポップアップしますので、用意した住所録を選びます。

「開く(O)」ボタンを押して、元の画面にもどり、宛名の敬称を指定して、チェックを入れていることを確認したら「完了(F)」です。

 

これで住所録の最初の行に書いた宛先が、表示されるはずです。

画像は年賀状が出てきますが、気にしないで下さい。住所録が取り込めたので、次はレイアウトを整えます。

宛名が連名だとずれる!?

レイアウトを整えるのは、長い住所でも全部表示したり、文字数や連名の有無にかかわらず宛名を自然に表示するためです。

残念ながらデフォルトの設定だと、連名の宛先になると名前の位置がずれてしまいます。長い長い住所はぜんぶ表示されません。

枚数が数枚なら、宛先ごとに微調整をしてもそれほど時間をとられませんが、10枚もあると大変ですから、自動的にバランスよく表示されるような設定をしていきます。

レイアウトを整える

リボンの「結果のプレビュー」を解除すると、宛名面が「差し込みフィールド名」で表示されます。

この段階ではデフォルトの表示なので、会社用になっています。これを編集していきます。

 

まず、完成形を見ていただきましょう。

名前の上、姓と名の間にスペースがあります。リボンの「差し込みフィールドの強調表示」を選択すると、差し込み表示の部分がグレーに反転します。フィールドの名称は、つくった住所録の項目名と一致しています。

《連名》の下は《連名の敬称》と入っていますが、全部は見えていませんね。宛先に連名がないと、ここはブランクになります。

 

では、完成形をめざして編集をはじめましょう。6ステップあります。

まず、会社用の項目を消していきます。赤枠で囲ったテキストボックスは会社名・部署名を差し込む場所なので、ここはテキストボックスごと消します。

次は宛名セルを四分割してバランスよく宛名を表示させるために、《役職》《姓》《名》を消します。連名表示の列を確保するため、差し込みフィールドの文字を消したあとに「改行」をしておきます。

もし、連名が3名以上になる宛先があるときは、「改行」をその分増やします。ここでは、1回だけ(2列)にしています。

 

宛名セルを四分割するには、カーソルをセル上に持っていって右クリックします。すると表示される帯に「セルの分割(P)…」と出るので、これを選択します。

「セルの分割」ウィンドウがポップアップするので1列×4行と指定します。

宛名セルが縦に四等分されます。

 

各行は同じ高さになっているので、適当に高さを変えていきます。再度宛名セルの上で右クリックして、今度は一番下に出てくる「表のプロパティ(R)…」を選びます。

「表のプロパティ」ウィンドウがポップアップしてくるので、赤枠で囲った部分で行を選んで高さを指定していきます。

ここでは上から順に、5mm‐30mm-15mm-30mmとしました。反転している「様」の入っている行は、変更なしで21.6mmです。

この画面でOKボタンを押して、セルの分割は完了です。

 

次は、セルに「差し込みフィールド」を入れ直します。対象のセルをクリックしたあとリボンの「差し込みフィールドの挿入」を選ぶと、住所録に入れた項目名が帯に並びます。

この中からセルに入れたい項目を選んで、改行したところも含めてセルを埋めていくと

最初の絵が完成します。

「結果のプレビュー」でみると、連名の宛名が表示されるようになりました。

長い住所は、テキストボックスの上下を広げて微調整をして、ぜんぶ表示されるようなりました。仕上げの微調整は、実際に文面を表示させてやるとうまくいきます。

「結果のプレビュー」の横にある◁▷をクリックすると次の宛名の表示にしたり、もとに戻したりすることができます。

2番目の人も、いい感じになりました。

文字数が少なくても、配置のバランスは大丈夫そうです。

 

以上で、宛名面の編集が完了しました。

印刷イメージも確認しておきましょう。

 

文字サイズもシェアしておきます。

フォントは住所が16、宛名が26になっています。

フォントサイズを調整するときも、上図の赤枠のところでやるといいです。サイズを変えたい差し込みフィールドを右クリックすると、絵のように帯が出てきます。

宛名印刷を連続でする方法

暑中見舞いが数枚なら、表示を確認しながら1枚ずつ印刷しても、それほど面倒には感じないかもしれません。でも、10枚を超えてくると、勝手に刷ってくれないと困りますよね?

差し込み印刷で、印刷を連続ですることも、もちろんできます。が、ちょっとわかりにくいので、操作の仕方を確認しておきます。

データから宛先を選んで印刷する

まず、住所録から印刷したい宛名だけを選びます。

リボンの「アドレス帳の編集」を選ぶと、「差し込み印刷の宛先」ウィンドウがポップアップして出てきます。

前章までの作業をしたあとなら、はじめにwordでつくった住所録リストが表示されるので、印刷しない宛先は赤枠のチェックボックスのチェックを外します。

 

次にリボンの一番右にある「完了と差し込み」を選び、「文書の印刷(P)…」をクリックします。

 

「プリンターに差し込み」ウィンドウが現れます。これで「すべて(A)」を選べば、印刷対象にしているはがきは全部まとめて印刷されます。

これで暑中見舞いを送りたい宛先の印刷が、まとめて連続でできたと思います。

まとめ

僕のPCがいまだにWindows7でOffice2010なので、この記事ではワード2010で説明をしました。でも、最新のワード2016でも操作自体は同じようにすればできるみたいです。

ワード2016は、2010よりもリボンが視覚的にわかりやすくなっています。2016の方が操作性は良さげなので、たぶんもっと簡単にできると思います。

一度設定をしておくと、名簿のメンテナンスをするだけで、暑中見舞いだけではなく年賀状用にも使えます。ぜひ、トライして下さいね!

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