喪中でもお歳暮を送っていいの?マナー違反になるのは?

親族が亡くなって喪に服しているときに、お世話になった方にお歳暮を送っていいのか、という疑問を持たれる当事者は少なくないようですね。

結論は、送っていいということになります。ここでは、喪中でもお歳暮を送っていい理由をみていきましょう。

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喪中でもお歳暮を送っていいの?

ご自身が喪中でも、お世話になった方にお歳暮を送ることは慎むべきことではありません。

喪中というのは「親しい人が亡くなってとても悲しく、何かを祝ったり新しいことを始める気持ちになれない」期間を指しています。たとえば喪中はがきは、新年を祝う気持ちになれないので申し訳ないけれども新年の挨拶を欠礼します、と詫びるために送ります。

お歳暮は、お世話になった人に対する感謝を示すための贈答です。「悲しみに暮れてお世話になったことを感謝する気になれません」ということは心情としてありえるとしても、だから感謝の意を示すための行為(お歳暮)をしてはいけないわけではありません。

もちろん、お歳暮を送る気持ちになれない人に強要するものではありませんが、自分の事情はさておいて、感謝すべきことがあれば、それをお歳暮という形で示すことに支障はありません。

喪中かどうかということとお歳暮を送ることは、まったく別の次元の話になります。

お歳暮というのは、もともとお正月に先祖を祀るため、分家やお嫁にいった娘がお供え物を本家に届けた、という習俗が転じて、お世話になった方への感謝を示す贈答として定着しているものです。身内が亡くなって悲しいから、ご先祖をお祀りしないというのはおかしいですね。むしろ、故人のことをよろしくお願いします、という気持ちなるものでしょう。

お歳暮の由来からしても、喪中だからお歳暮を送らないということにはならないわけです。

喪中のお歳暮がマナー違反になるのは

上述のとおり、喪中だからお歳暮を送ることがマナー違反になることはありません。それでも喪中のお歳暮には、いくらか留意したほうがいいこともあります。

ところで喪中とは、どれぐらいの期間をいうでしょう?

1年、それとも半年でしょうか?亡くなった人との関係で期間は異なるのでしょうか?

実は、喪中の期間がどれだけかを明確に示すものはありません。

故人との続き柄で期間が異なるという考え方は、明治7年発令の太政官布告が影響しているようですが、これはやや捉え方がちがっているようです。

喪中の期間に関係する決まりは、もともとは平安時代にはじめて制定された服忌令というものが起源とされています。これは身内が亡くなったことを理由に出仕しなくなる官僚が当時続出したことから、「最大何日以内に業務に復帰しなさい」という期限を定めるものでした。その流れで太政官布告も決められています。ですから、どの期間喪に服さなければいけないことを決めたものではなく、どれだけ喪に服すことができるかの上限を決めたのが太政官布告だったわけです。

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太政官布告は当時の男尊女卑の価値観が色濃く映し出されていて、当然既に廃止された法律ですから、これに倣うということもありません。が、そもそも休んでいい期限を限定したものなのです。ですから、喪中がいつまでと法律が決めたことは有史以来一度もありません。

一方宗教の世界では、身内の死に際して自宅にこもり身を慎む期間として「忌中」という概念があります。

おもしろいことに異なる宗教でも忌中はほぼおなじで、仏式では四十九日の法要をもって忌明けとされ、神式だと五十日祭、キリスト教の場合は一ヶ月後の召天記念日か五十日祭の日となっています。

忌中のうちは慶事、祭典は自ら執り行わず、そうした行事に招かれた場合は身内と先方に忌中でも差し支えないか、相談するものとされています。喪に服する期間に触れているのは、法ではなくて宗教であり、しかも50日程度に過ぎません。

しかし、このような喪中と忌中の違いをご存じない方は少なくないでしょう。一年間は喪に服する期間と理解している人は多いでしょうし、喪中にお歳暮を送るのは非常識だと思っている人も、お世話になった方の中にはいるかもしれません。

人によっては、忌中の方からお歳暮が送られることを忌み嫌うこともあります。そのため、忌中にお歳暮を発送するのは避けたほうが賢明です。忌中明けが年内のお歳暮の発送に間に合わないときは、年明けに寒中見舞いをお歳暮代わりに送るとよろしいようです。

また、これは送る側の考え方次第といえるかもしれませんが、喪中の場合は熨斗は紅白の水引をさけて、無地のものとか白短冊にするということがあります。送る方が喪中とご存知の先様に要らぬ懸念を持たれないために、デパート等お歳暮の発送を承るお店では紅白以外の熨斗を用意しているのでしょう。

まとめ

以上をまとめますと、忌中にお歳暮の発送は避けたほうが賢明ですが、喪中だからといってお歳暮で感謝の意を表することには何の支障もありません。喪中でも堂々とお歳暮を贈れるし、それを疑問視するほうが非常識ということなのです。

喪中にお歳暮を送れるからこそ、伝統と格式を重んじるデパートで無地や白短冊の熨斗が用意されています。

喪中であっても、大切な人に感謝を示すことに躊躇する理由はどこにもありません。

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