主婦がパートで扶養内で働ける6つの基準 税金と社会保険の基準とは

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主婦がパートで旦那さんの扶養内で働きたいとき、超えてはならない基準があります。

扶養を外れると、家計全体の手取り収入が数十万円の単位で減ってしまうので、扶養から外れるときは、一気に年収を数十万円増やさないといわゆる働き損のゾーンにハマってしまいます。

主婦が働いて収入を増やすときに直面する「収入の壁」がどこにあるのか、ここでは税金と社会保険それぞれの基準をわかりやすく解説します。

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主婦がパートで扶養内で働ける6つの基準

主婦がパートなどの仕事をするとき、扶養内で働きたいと希望するなら超えてはならない基準が6つあります。

税金に関して2つ、医療保険と年金の社会保険で3つ、そして旦那さんの勤務先の家族手当や扶養手当といわれる手当の支給基準です。

ただし、扶養内で働きたい理由が、収入を増やしても負担が増えて手取りが減ってしまう、いわゆる働き損をしたくないということであれば、税金の基準はそれほど重要ではなくなります。

というのは、詳細は後で説明しますが、税金の場合、旦那さんの負担増よりもあなたの手取り収入の増加が多くなるので、家計全体では手取りが増えることになるからです。

扶養を外れる影響が大きいのは、社会保険と旦那さんの勤務先の手当です。どちらも、年間十万円の単位での負担増もしくは収入減となるので、扶養を外れるときにはその先1年でかなりの収入増が見込める状態にしておきたいものです。

主婦のパートで税金の基準とは

税金には所得税にも住民税にも所得控除といって、ある条件を満たす納税者が、支払う税額の基礎になる課税所得を減らせる仕組みがあります。

その中で、妻の合計所得金額が一定の金額以下のときに適用できるのが、配偶者控除配偶者特別控除です。

ただし、この2つの控除が使えるのは、夫の合計所得金額が1,000万円以下であることが条件となります。所得が給与収入だけの人だと、年収1,220万円以下の人だけが対象になります。

逆に旦那さんの合計所得金額が1,000万円超である人は、もともと扶養の恩恵を受けていないので、税金面では扶養を外れる基準はありません。

ということで、旦那さんの合計所得金額が1,000万円以下の人に限ってですが、扶養内でいられる基準は2つあります。

ひとつ目の基準は、配偶者控除が適用される合計所得金額38万円以下であることです。給料だけが妻の収入の場合は、1月から12月までの1年間の給料が103万円以下であれば、この基準を満たしています。

ふたつ目の基準は、合計所得金額が38万円を超える妻が対象になる配偶者特別控除の基準です。あなたの合計所得金額が123万円以下であれば適用されます。給料だけが妻の収入の場合は、1月から12月までの1年間の給料が201万6千円未満であれば、この基準を満たしています。

さらに合計所得金額が85万円以下(年間給料が150万円以下)であれば、配偶者控除と同額の控除ができるようになりました(平成30年税制改正)。

関連記事>>>配偶者控除と配偶者特別控除が平成30年からかわります

 

配偶者控除と配偶者特別控除の金額は、旦那さんとあなたの合計所得金額の組み合わせによって異なります。また所得税と住民税で、控除額に違いがあります

控除額の詳細は下表のとおりです。

()内は住民税 単位:万円

夫の合計所得金額(給与収入)
~900(1,120) ~950(1,170) ~1,000(1,220)
あなたの合計所得金額(給与収入) ~38(103) 38(33) 26(22) 13(11)
~85(150) 38(33) 26(22) 13(11)
~90(155) 36(33) 24(22) 12(11)
~95(160) 31(26) 21(18) 11(9)
~100(167) 26(26) 18(18) 9(9)
~105(175) 21(21) 14(14) 7(7)
~110(183) 16(16) 11(11) 6(6)
~115(190) 11(11) 8(8) 4(4)
~120(197) 6(6) 4(4) 2(2)
~123(201) 3(3) 2(2) 1(1)

※ 配偶者控除は妻の満年齢が70歳以上のときは38(33)万円が48(38)万円、26(22)万円が32(26)万円、13(11)万円が16(13)万円になります。

前の項では「旦那さんの負担増よりもあなたの手取り収入増加の方が多くなるので、家計全体では手取りが増えることになるからです。」と書きましたが、それは夫の税負担の増加よりも妻の税引き後の手取りが多くなるからです。

あなたの合計所得金額が38万円超(給与だけなら103万円超)になったとき、家計全体の手取り収入の増加は、下記の表のようになります。

単位:万円

夫の合計所得金額(給与収入)
~900(1,120)
所得税率20%
~950(1,170)
所得税率23%
~1,000(1,220)
所得税率33%
あなたの合計所得金額(給与収入) 85(150) 39.95 39.95 39.95
90(155) 43.80 43.74 43.87
95(160) 47.05 47.30 47.59
100(167) 49.60 50.46 51.18
105(175) 52.35 53.79 54.57
110(183) 55.10 56.95 58.39
115(190) 57.85 60.21 61.78
120(197) 60.60 63.24 65.17
123(201) 62.25 64.93 67.29

※ 表の税率は所得税率の上限+住民税率10%を適用しています。妻の税率はこの範囲の収入では所得税率5%+住民税率10%となります。

なかには自分の手取りが減ることに抵抗する旦那さんもいると思いますが、家計全体では手取りが増えるので大きな問題にはならないのではないでしょうか。

ここで「合計所得金額」という言葉をたびたび使いました。この言葉の意味するところは、こちらの記事にくわしく書いていますので、興味のある方はぜひお読み下さい。

関連記事>>>所得税の計算方法を簡単に説明 合計所得金額と控除額の計算

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主婦のパートで社会保険の基準とは

次は社会保険の3つの基準についてです。

社会保険で扶養を適用される人は、被扶養者と呼ばれます。各社会保険では、被保険者である旦那さんの妻(内縁関係を含む)で一定の条件を満たす人は被扶養者に認定します。

被扶養者認定されると、健康保険証が無償で使えるようになります。被扶養者が妻の場合は妻が国民年金の第3号被保険者となって、年金保険料が免除されます。

被扶養者と認定されるのは、他の社会保険の被保険者ではなく、年間収入が被保険者の半分より少なく130万円未満の見込みの人です。

あなたの年収が130万円超の見込みになると、被扶養者認定が解除されることになります。これが基準のひとつ目です。

あとのふたつは、あなたがパート先の社会保険の被保険者になる基準です。パート先が社会保険適用事業所である場合に、以下のどちらかの要件を満たす契約で働くと、あなたはパート先で社会保険に加入することになります。

○ 以下の5つの要件をすべて満たす

  • 勤め先の従業員数が501人以上
  • 1週間あたりの所定労働時間が20時間以上
  • 雇用期間が1年以上の予定
  • 学生ではない(夜間・定時制は除く)
  • 月額給与88,000円以上

○ 以下の2つの要件をすべて満たす

  • 1日または1週間の所定労働時間と1か月の所定労働日数が、同じ事業所で同じ業務を行っている正社員などの4分の3以上
  • 契約期間が2か月を超える

パート先で社会保険の被保険者になると、旦那さんの社会保険で被扶養者になれる対象外の人になってしまうので、被扶養者からは外れないといけません。

ひとつ目の年収130万円は、結果ではなくこれから先1年間の見通しです。が、どんなときに年収130万円超とみなされて被扶養者認定が解除されるのかは、保険者によってまちまちです。

保険者によって、具体的にどんな基準があるかについては詳しくはこちらの記事で書いています。興味のある方はぜひお読み下さい。

関連記事>>>健康保険の扶養の条件 収入の基準とか扶養から外れる条件とか

以上で5つの基準について説明をしました。

あとひとつ残るのが、旦那さんの勤務先の手当の支給基準です。たいていは給与規定に基準が明記されているのですが、その内容は勤務先が独自に決めるものです。ただし、税金の配偶者控除もしくは配偶者特別控除を受けられること、あるいは社会保険の被扶養者であることが要件となるケースが多いようです。

この基準は、直接旦那さんの勤務先に確認してもらう必要がありますね。

まとめ

扶養内で働くには6つの基準があると述べましたが、働き損をしたくないということが理由であるときは、本当に重要なのは社会保険の3つの基準と旦那さんの勤務先の給与規定です。

あなたが社会保険の被扶養者を外れると、多くの場合で旦那さんの給料も手当が減ってしまいます。給与規定によっては、合計所得金額が38万円超になったら手当が減るかも知れません。そうなると年間数十万円の単位で、家計の手取り金額が減ってしまいます。

それは扶養の恩恵が大きいことと裏腹の関係です。あなたがパート先の社会保険の被保険者になれるなら、厚生年金に加入できるので将来の年金額が増えるし、傷病手当や出産手当などの支給対象者にもなります。しかも保険料の半分は、勤務先がもってくれます。働き損があっても、それを将来のためのコストと考えられるならデメリットだけではありません。

それでも、働き損を解消するにはかなり収入を増やす必要がありますから、成り行きで扶養を外れてしまうことにならないように、ここで説明した6つの基準を、あなたの状況に照らし合わせて働き方の選択に役立てて下さいね。

当ブログの扶養に関連する記事の一覧は、こちらからどうぞ
>>>扶養、扶養控除、扶養家族に関する記事の一覧

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