野菜嫌いの子供に食べさせるには 克服方法と対策の意外な一手

子供がイヤイヤ期に突入して、なかなか野菜を食べてくれない。便秘になって困っている。

無理に食べなさいと言っていたら、そのうち吐くようになってしまった。

忙しくてベビーフードに頼りすぎたせいかしら、と自分を責めてしまう。

野菜嫌いのお子さんをもつママは、なかなか報われない努力を強いられていて大変です。

でも、そんなに悲観しない下さいね!

その理由をこの記事で書きました。

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野菜嫌いの子供に食べさせるには

野菜嫌いの子供に野菜を食べさせるには、無理強いをしてはいけません。

なぜなのかは、食べ物の好き嫌いができる理由を理解すれば、わかります。好き嫌いは、子供の味覚が発達する仕組みと深い関係があります。

でもその仕組みを詳しくみるまえに、あなたが知っておくといいことがあります。

関西国際大学の堀尾強教授が大学生410名に行なった聞き取り調査で、9割近くの人が子供のときに食べられない食材があった、と答えています。しかし、そのほとんどの人は小学校高学年から高校のころに、その食材を食べられるようになっています。嫌いだった主な食材は、ピーマン、納豆、ナス、しいたけ、人参、トマト、レバー、牡蠣、セロリでした。

参考サイト>>>出典:嫌いな食品の嗜好変化に関する研究

いかがでしょう。あなたやあなたの身近な人の中にも、この調査対象となった大学生たちと似ている人がいるのではないでしょうか?

多くの人には、多かれ少なかれ苦手な食材がありますが、成長するにしたがって食べられるようになるものです。だから、いまは野菜を食べてくれないお子さんも、いずれ食べるようになります。

もちろんいろんな野菜を食べてくれるなら、その方がいいのですが、いま食べてくれないからといって、必要以上に気に病むことはありません。

さて、子供の味覚が発達する仕組みのことです。

味は甘味塩味うま味苦味酸味の5つ(五味)が基本で、生まれたばかりの赤ちゃんはすでに、五味を区別できるようになっています。

五味にはそれぞれに以下の意味があります。

  • 甘味→エネルギー源である糖の存在を示す
  • 塩味→体液のバランスに必要なミネラルの存在を示す
  • うま味→体をつくるのに必要なたんぱく質の存在を示す
  • 苦味→毒の存在を示す
  • 酸味→腐敗しているもの、果物などが未熟であることを示す

赤ちゃんは味によって、体に要るもの要らないものを判別しています。苦味、酸味のあるものは拒否します。腎機能が整うまでは、塩味も拒否するそうです。これは、赤ちゃんが体を守るために与えられている先天的な能力です。味覚が生きていくためのセンサーになっているのですね。

ただし、赤ちゃんは「美味しい」とか「まずい」と認識しているわけではないようです。この時期の味に対する反応は、あらかじめ反応が決まっている反射の作用と考えられています。

新生児の赤ちゃんがある程度成長するまで続けた、味の素の研究所の観察実験で、新生児のときに味に対して反射的に反応していた赤ちゃんは、生後3ヶ月程度をピークにだんだん反応が鈍くなることがわかりました。

反応が一番遅くなるのは、離乳食をはじめる時期とだいたい合致します。この変化は、味に対する敏感さがある程度落ち着くことで、さまざまな味の食材を受け入れる準備をしていると考えられています。本来の味覚は、ここから育ちはじめます。

参考サイト>>>第25回 母子健康協会シンポジウム 保育と食育 1.子供の味覚の発達 神奈川県立保健福祉大学教授 前川 喜平

離乳食をはじめる頃からは、赤ちゃんの味覚は経験が育てます。離乳食には、味覚を育くむ最初のトレーニングという一面があります。

離乳食から始まる色々なものを食べるトレーニングを通じて、苦いもの、酸っぱいもの、そして辛いものにも食べられるものがあることを覚えていくわけです。このトレーニングは大人になるまで、あるいは大人になってからも続きます。

0~1歳で食べる離乳食には、赤ちゃんがはじめて出逢う食べ物が多くあります。はじめてのものに対しては、毒ではないか、腐っていないかという防衛反応が味覚のベースにあるので、最初は口に入れたあと、べ~っと出してしまうかもしれません。

でも、同じものを2回、3回とタイミングをみて繰り返し食べさせることで、赤ちゃんはその食材にだんだん慣れていきます。ママとの間に信頼関係があるので、何回も与えられる食べ物は安全だ、という認識も生まれているでしょう。そうして最初は食べなかったものも、食べるようになっていきます。

味覚を育てるトレーニングというのは、基本的にはこの繰り返しです。この作業がいろんな食材で繰り返されて、赤ちゃんは食べられるものを広げて味覚に記憶させていきます。

このころの乳児は食材を五感で感じています。離乳食の味はもちろん、食感、舌触り、温度、匂い、色、離乳食を食べさせてくれるママの表情や声も、触覚、嗅覚、視覚、聴覚を総動員して認識しています。

何度も繰り返して食材を味わって、五感の感触と食後の満足感、満腹感とつながると、その食材は食べられるものとして味覚に定着します。しかし、たまたま体調が悪いときだと、その食材が原因ではなかったとしても、五感の感触と不快感がつながることによって、食べられない食材に区分されてしまいます。

ママのイライラ、不機嫌は赤ちゃんに伝わります。だから、イライラしているときや何かに怒りを覚えているときは、赤ちゃんに離乳食をあげるのは避けたいです。その感情と食材の味わいがつながってしまうと、その食材が食べられないものになってしまうかもしれません。

できるだけご機嫌な気持で、赤ちゃんへの愛情で心を満たして離乳食をあげて下さいね

子供は、早ければ2歳になるころには、好き嫌いをはっきり意思表示するようになります。そのタイミングは、イヤイヤ期と重なることになるかもしれません。大人の言葉を理解して振る舞うことができるようになりますが、わざとわがままを言ったりもします。大変な時期ですねwww

食べられる食材が増える一方、嫌いなものもいろいろ出てきているかもしれません。

物事がかなりわかるようになってきて、家族や友達とのコミュニケーションまで含めた食事時の環境、本人の体調や自我・自尊心といった要素までもが、味覚とつながって食材の好き嫌いに影響します。

楽しく食べたものは好きな食べ物になりやすく、不快な経験と結びつくと嫌いになります。周りの人が美味しそうに食べているものは食べたくなるし、上手に褒めてあげると苦手なものでもがんばって食べてみせたりします。

生まれたばかりの赤ちゃんは、体に入れるものを五味で反射的に区別していました。でも3歳児ぐらいになると、食べ物の選択の基準は味だけではなく、その周りに付随する様々な情報を含んだ体験にまで広がっていき、しかも自分の意思で選ぶようになります。

その食材が嫌いになったわかりやすいエピソードが明らかなこともあるでしょうけれど、食べているときに食材とまったく関係のないことで不愉快になることもありうるので、なんで嫌いになったのか本人も家族も覚えていない食材もあるでしょう。3歳児の好き嫌いの背景は、ときにかなり複雑です。

それゆえに、あるいはだからこそ、何かをキッカケに一口だけ食べてみたら「思っていたよりも美味しかった!!」となって、食べられなかったものが食べられるようになることも起こるわけです。

食材の味、匂い、食感がはっきりダメなモノはこうはなりません。

逆にいえば、味がダメ、匂いがダメ、食感がダメといった明確なものがなければ、嫌いなものはたいてい食べられるということです。

参考サイト>>>HAPIKU食育 子どもの味覚を育む食事のヒント

野菜嫌いの克服方法

新生児の味覚は、生存に必要なものと危険なものを見分けるセンサーでした。でも、月齢が進むにしたがってセンサー機能は低下します。その後、離乳食から始まる味覚の成長は、家族や地域といったその子の社会的な背景を映しながら広がっていくもので、味覚を単なるセンサー以上の存在にするものです。

たとえば特定の食材は、民族とか地域のソウル・フードと呼ばれ、味覚はその民族や地域に属する人々のアイデンティティの一部でもあります。よく「おふくろの味」といわれますが、特定の味覚が母の愛情と結びついていることを示す表現です。どちらも味自体が複雑であるだけでなく、歴史や体験、様々な感情といった要素が味に絡みついています。

味覚を育てる食育は、感性を育てる情操教育のひとつとみなされています。食育発祥の地とされるフランスでは、まさに「成長してから問題行動を起こしやすい」子供を減らすために、食育がはじめられました。

参考サイト>>>KOKOCARA 「味覚の発達は12歳がピーク」”世界のミクニ”に聞く、子どもの五感を開く味覚の育み方

つまり、味覚と感情とは不可分なもの、なのです。

ちょっと脱線してしまいました。

野菜嫌いの克服方法の話です。

子供が野菜嫌いだというときに、その理由は大きく2つのうちのどちらかでしょう。

  • その野菜の苦味や酸味や匂いといった生理的な嫌悪
  • その野菜と結びついている嫌な経験、感情

後者が理由なら、新しい楽しい経験で古い経験を塗り替えてしまえば、食べられるようになります。そもそも嫌いになった理由なんて、本人も家族もわからなくなっているかもしれませんから、何かその野菜を食べたくなるように興味を惹くことができればいいのです。

どんな方法をとればいいかは、子供の年齢や性格、興味・関心によって様々でしょう。

3歳児なら、周りがみんな美味しそうに食べているのを見せつけるだけでもいいかもしれません。何かご褒美をぶら下げて、自分から進んで食べたくなる状況をつくってもいいでしょう。

一口食べて「この野菜、食べられるんだ!」という経験ができればいいのです。生理的に無理でなければ、そのあとは自然に食べられるようになるでしょう。

その野菜を使った料理をいっしょにつくったり、食卓の準備を手伝ったりさせると、効果的なようです。なんでも自分でやりたがる年頃ですから、自分が参加すると自然に食べたくなるのですね♪

もうちょっと大きな子だったら、健康のために食べた方がいいというロジカルな話でもいいかもしれません。運動をしている子なら、もっと強くなるには食べたほうがいいよ、という話はきっと効果があります。

中学生以上の年頃になれば、生理的にダメでなければ、嫌いな食材でも外では食べていたりします。それがわかれば、自宅で食べなくたってまず問題ありません。

無理強いするのがよくないことも、よくわかると思います。

「無理に食べさせられた」という新しい嫌な経験と野菜を結びつけてしまえば、野菜を嫌う理由が強化されてしまいます。

もちろんそれでも、一口食べてみたら平気だった!!

となって、食べられるようになるかもしれませんが、悪い経験を上積みしてしまうリスクもありますから、できれば避けたいところです。

どんな克服方法が効くかは、それこそ子供の反応をみながら手探りで探していくようなところもありますが、上記のような成功パターンはあちこちで語られています。

ちなみに、前掲の堀尾強先生の研究では学生に「なぜ、食べられるようになったか」理由も聞いています。

答は「久しぶりに食べてみたら食べることができた」「たまたま食べたものがおいしかった」「味の感じ方が以前と異なっていた」が多く、この3つで回答の55%を占めています。

かなりの割合で「時間が解決する」とも言えるのではないでしょうか。

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子供の野菜嫌い対策の意外な一手

上記では、嫌いな野菜が不快な感情とリンクしているときの対策を考えてきました。しかし、味や匂いや食感といった生理的な要素が嫌いな理由である場合、子供の野菜嫌いの対策として一番先に思いつくのは、良いレシピを探すことではないでしょうか。

クックパッドには野菜嫌いの子向けのレシピが掲載されています。Yahoo!知恵袋を見ても、いろんなアイディアを教えてくれます。

こうしたレシピは、基本的に嫌いな野菜の味や匂いを消してくれます。

よく考えられているし、美味しそうなメニューも多いから、その野菜が好きな人にとってもありがたいことです。

野菜の質を上げる、という考え方もあります。

有機無農薬の朝採れ野菜が手に入るようなら、新鮮で甘いので野菜嫌いな子供でも喜んで食べてくれるかもしれません。でも、普通の家庭ではいつもいつもというわけにはいかないでしょうね。お財布にも負担があるでしょう。

野菜を細かく切り刻んで、カレーやハンバーグ、お好み焼き、餃子、グラタンやシチューといった、子供が好きなメニューにわからないように入れる手もあります。

子供に気付かれちゃうと、食べてくれなくなるとか、その野菜のあるところだけ残されるとか、残念な結果に終わってしまうこともあります。そもそも野菜嫌いは解消されないから、手間の割に効果はうすいかも?

たいていの野菜は湯通しすると、味も匂いも薄くなります。これは、それほど手間がかからなくていいかもしれません。

さて、意外と知らない人が多いかもしれないのが、包丁の切れ味をよくすることです。

切れ味のいい包丁を使うと、断面の野菜の組織・細胞はほとんど潰れません。

切れ味の悪い包丁だと細胞が潰されて、切り口の組織が壊されてしまいます。その結果、食材のえぐ味や苦味が強調されます。

端的にいうと食感が悪くなり、味が落ちます。

先日テレビを見ていて知ったのですが「日本包丁研ぎ協会」という一般社団法人が、包丁の切れ味を研究しています。

切れ味の良い包丁と悪い包丁で切ったトマトを味覚センサーで比較して、切れ味が悪いとトマトの苦味、えぐ味が強くなったというデータをウェブサイトで公表しています。

そのトマトを煮たときの出来は、両者で大きな差があります。切れ味のいい包丁で切ったトマトは、ほぼ元の形を維持しているのに対して、切れ味の悪い包丁で切ったトマトは煮崩れてグダグダになっています。

切れ味の悪い包丁で切ったリンゴの断面は、切れ味の良い包丁で切った断面よりも早く劣化して黒っぽくなります。

テレビでは、同じ肉を焼いてサイコロに切った肉の味が、使う包丁の切れ味で全然ちがうと紹介していました。もちろん、切れ味のいい包丁で切ったサイコロステーキの方が美味しいわけです。

参考サイト>>>一般社団法人 日本包丁研ぎ協会

包丁の切れ味ひとつで、野菜の苦味、えぐ味がほとんどなくなるかもしれません。

包丁、研いで使っていますか?

包丁の研ぎ方には、コツがあります。日本包丁研ぎ協会では講習会を開いています。受講料は37,800円。砥石は別に買わないといけません。

これは、趣味の世界かも。。。

近所の包丁研ぎをネットで探してみたら、3本2,000円ほどでやってくれるところがありました。所要時間は40分ほどだそうです。

自宅で研ぐのなら、こういった道具もありました。砥石専門メーカーのシャープナーで、使い勝手はかなり好評みたいですよ♪

価格は4,000円ほど。

まとめ

野菜が苦手でも、今の日本で栄養が足りなくなるようなことはありません。

時間が解決してくれる問題でもありますから、子供に無理強いしないで、気長にじわじわと野菜が食べたくなるような環境、状況をつくってあげましょう。

幸せな体験・記憶と結びつけば、苦手な野菜は食べられるようになります。親があきらめなければ、いつでもチャンスはつくれますね。

楽しい食事は、子供の味覚を広げる一番のごちそうです。楽しんでいきましょう!!

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